パンだけでなく、米粉が小麦粉の代用として麺類や洋菓子など幅広く使われ今、巷で注目を集めています。
「小麦じゃなくてなんでわざわざ米粉を使うの?」なんて疑問を感じる方もいるかもしれません。そこにはわざわざ米粉を使う理由がちゃんとあるのです。
ダイエットに関して、結論から言いますが、効果がより高いのは「米粉」です。
この点に関して米粉と小麦粉の違いを見ながら解説していきたいと思います。
そもそも米粉とは、お米を細かく砕いて粉状にしたものです。餅米から作る「上新粉」やうるち米から作られる「白玉粉」などが有名です。
対する小麦粉は、「強力粉」「中力粉」「薄力粉」の3種類に分かれ、タンパク質の一つであるグルテンの質と量によって分類されています。
米粉と小麦粉の大きな違いは何にあるかといいますと。それは「グルテンの有無」です。小麦粉にはグルテンが含まれていますが、米粉には含まれていません。
「グルテンフリー」という言葉を耳にしたことがある方は多いかと思います。テニス世界ランキング1位のノバクジョコビッチ選手の影響で有名になりましたよね。
「グルテン」とはパン等を作る際に水と混ぜると粘り気が出て膨らみやすくなる成分です。
グルテンにはタバコのニコチンのような依存性があるため、摂取すると脳がグルテンを求めちゃうんです。
スーパーなんかでお昼ご飯を何にしようか考えている時、自然と目がいくのは、小麦粉を使ったパンとか焼きそばとか揚げ物などといったことはありませんか?
あれはグルテン依存からくる無意識的な欲求によるものなのです。というかほとんどの人がグルテン依存になっているので小麦粉を使ったものが良く売れます。
だから小麦粉が使われていない昼食を探す方が難しいです。その依存性により必要以上に食べてしまい、肥満の原因になってしまいます。
よってダイエットに効果的なのは小麦粉より、依存性のない米粉がいいと言えます。
現在の小麦粉は品種改良を重ね、グルテンの量が昔と比べ増えています。原因不明の体調不良等がある場合、それはもしかするとグルテン過敏症かもしれません。
自分でグルテン過敏症かどうかを調べる方法として、3週間グルテンフリー生活と牛乳を断ってみることをお勧めします。(牛乳はグルテンと同じような構造のカゼインが含まれています。)
3週間グルテンとカゼインを断ってみて体調がはっきりと良くなったようであればグルテン過敏症であると言えるでしょう。
実際グルテンフリーをしている人の声を聞くと
頭痛がとれた。
体が軽くなった。
肌の調子が良くなった。
不安がなくなった。
などという人はかなりの数いるようです。
また米粉と小麦粉の大きな違いとして必須アミノ酸の含有量があります。米粉と小麦粉に含まれる栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質の量にそれほど大きな違いはありませんが、必須アミノ酸は米粉の方がバランスよく含まれています。
必須アミノ酸とタンパク質がバランスよく含まれているかどうか表す指標としてアミノ酸スコアというものがあります。
これは米粉が65に対して小麦粉は38~44です。アミノ酸はタンパク質を合成する際に必要な栄養素ですね。
米粉と小麦粉の糖質やカロリー、油の吸収率を比較!
さらに米粉の方がダイエットに良いことの理由として以下のことに着目していきましょう。
糖質
100gあたりの糖質
米粉・・・81.3g
強力粉・・69.0g
中力粉・・72.3g
薄力粉・・73.3g
量だけを見ると、米粉の方が小麦粉より糖質が多く含まれていることがわかります。だったら小麦粉の方がダイエットに良いんじゃないかと思われるかもしれませんが、「GI値」は米粉の方が低いんですね。
「GI値」とは
血糖値の上がりやすさを数値化したものです。GI値が高ければ高いほど血糖値は急激に上がります。
「糖質制限ダイエット」ってありますよね?糖質制限をすることでどうして痩せられるのかここで簡単に解説していきたいと思います。
人間は糖質を摂取すると血糖値(血液中のぶどう糖の濃度)が上がります。血糖値が上がると膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、体内の必要な組織にブドウ糖を送り込みエネルギーとなって働いてくれるんですね。
必要な分の糖質はしっかり働いてくれるのですが、余った分はどうなるかというと脂肪になって体にたまっちゃうんです。つまり肥満になっちゃう。
だから糖質制限をして余分な脂肪がため込まないようにしようというわけです。
話を戻すと、米粉はGI値が小麦粉より低い分、血糖値も緩やかに上昇するためダイエットに効果的なんですね
カロリー
100gあたりのカロリー
米粉・・・369カロリー
強力粉・・369カロリー
中力粉・・368カロリー
薄力粉・・368カロリー
ここでも糖質と同様、粉の状態では米粉が小麦粉よりカロリーが低いということはありません。しかし調理をした場合、米粉の方がカロリーが低くなるのです。
それは米粉の油の吸収率の低さに関係しています。
油の吸収率
米粉・・・21%
小麦粉・・38%
米粉は小麦粉に比べて約半分くらいの油の吸収率です。
このことから米粉は揚げ物などで用いても小麦粉に比べ、無駄な油を吸わず冷めてもべたつきにくいというメリットがあります。さらに米粉は吸水率が小麦粉より高いため、水分を多く吸収します。
以上のことから調理をした場合、カロリーは米粉を使ったものの方が低くなり、ここでもダイエットに良いと言えるんですね。
まとめ
米粉はカロリー、糖質、油の吸収率の点からも小麦粉よりダイエットに良いと言えることがわかりました。
米粉は小麦粉アレルギーやグルテン過敏症の人でも安心して食べられます。米粉は必須アミノ酸が多く含まれており、ダイエットだけではなく健康や美容にも効果的です。
毎日の料理に小麦粉の代わりに米粉を使ってみませんか!?
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